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2012年 01月 20日

石巻~神戸バスツアーレポート/無尽洋平

チーム神戸ブログには2回目の登場になります、無尽洋平です。

1月15日~17日の神戸バスツアーの報告です。
詳細については水島にまかせて、私は所感を書かせていただきます。


自分も神戸というまちにしばしば訪れていましたが、
震災からの復興というテーマを持って臨んだのは初てでした。


2つ、心を動かされました。

1つ目は1月17日の東遊園地における追悼式典でのことです。
この日は、東日本大震災との関連で、おそらく今まで「神戸」と
いう町の特殊性を今まで考えたことがなかったような人たちも
数多く集まっていたように思えました。

そんな中、地元の阪神圏から集まっている人か、それ以外の
人かということは、顔を見れば、一目で判別がつくかのようでした。

当時のことを思い出し、現在の復興までに至る道程を振り返る
その表情は、言葉にできない、非常に印象深いものがありました。
 
自分は阪神大震災の際は小学生であり、あくまで世の中に数多ある
「出来事」の一つとしてしか、震災をとらえておりませんでした。

そして東日本大震災で「相手の立場に立って考える」ことの難しさを学びました。
とはいえ、経験をせずに語ることは、どうしても「わかったふり」に
しかならないと今でも考えています。

だから改めて気付かされたことは、震災から表面上は復興したとはいえ、
今でもなお多くの傷跡、しこりを人々の心に残しているという事実です。
 
そしてその傷跡は一生消えないものなのだろうと。

だとすれば、その先人の傷跡がある限り、我々はそこから学びを
繰り返さねばならないのではないか。
それは学校の防災訓練や追悼式などで一時的に考えること、
思い出すことではありません。

先人の負った傷跡の深さを胸の奥に秘め、日常を過ごすことこそが学びです。
というのも「明日は我が身」であり、「災難なら畳の上でも死ぬ」という、
偶然の恐怖に我々はさらされているからです。

だから日常から学び、相手の傷の深さに寄り添うという営みが
永続的にできると確信できた時こそが、真の復興なのだろうと思います。


2つ目は復興住宅や六甲山の頂上からの眺めを見る石巻の市民の方々の表情です。

たしかに目の前に安定的なお金や職がなかったら、震災の傷と相まって、
将来への不安感が高まるのも当たり前だと思います。
そんな中で、17年かけた復興の結果を眼前にした時の表情には、
期待と希望とが見てとれ、こちらも非常に嬉しくなりました。
けれども一方で、憂いの表情もあったことも間違いありませんでした。

「本当に自分たちもここまで復興できるのか」
「どうすればこのような復興を遂げることができるのか」といった疑問が
頭をよぎったことは想像でき、というのもそれは自分も同じような思いを抱いたからこそです。
しかしそれはプラスの憂いであると思います。

そのような疑問を抱くことこそが既に前進の何よりの証だからです。
その証拠に復興住宅を前に、石巻の市民の方々からチーム神戸代表で
17年前に自身も被災した金田への質問は、寒さを忘れて長時間に及びました。
 

国や行政からではなく、市民から積極的にまちづくりに参加し、
関わろうとする、その市民の底力の一端をまざまざと見せつけられ、
自分でも考えを改めなければいけないとい思うことが多々あるツアーでした。

人が10人いれば10通りの考えがあり、1億人いれば1億通りの考え方があります。
そのそれぞれの異なる考え方を認め、尊重し、取り入れていくことが
復興への第一歩であり、そのためにはどうしても「参加」が必要になります。

その方法論がわからないというのであれば、いくらでもアドバイスする
人たちがいるし、力を貸してくれる人がいる。
「温故知新」という言葉のとおり、我々は過去から学ぶからこそ、
目の前の問題を乗り越え、前に進めるのだということを、
経験として感じることができたツアーでした。


 ※1月17日5:46の神戸三宮(東遊園地)での追悼行事
石巻~神戸バスツアーレポート/無尽洋平_c0202463_23382194.jpg


 ※HAT神戸の復興住宅群を前に金田の説明に聞き入る石巻市民達
石巻~神戸バスツアーレポート/無尽洋平_c0202463_2340194.jpg


by startnagata | 2012-01-20 23:46 | Comments(1)
Commented by しまゆ at 2012-01-21 00:37 x
震災のこだわりを持ち続け追悼行事には参加しています。
これほど心情を理解してくださっていることを嬉しく思います。
石巻の方が希望を持って前進してくださいますように願っています。
ハードな日程だったと思いますので、まずは体を休めてくださいね。


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